個人で事業を営み、所得のある方は自分で確定申告を行い、納税する必要があります。
その為、前もって税務署に対し、自分が個人事業者であることを届け出ておく手続きが「個人事業の開業届け」です。
株式会社など、法人の設立に比べ手続きも非常に簡単で、費用も基本的には無料である事が大きなメリットです。夫婦だけで営む飲食店や、自宅で行うSOHO等の比較的小規模な事業に向いており、少資金での独立開業を考えている人の多くが、この「個人事業の開業届け」を行っています。
「個人事業の開廃業届書」に必要事項を記入し、納税地を管轄する税務署に提出(郵送も可)すれば完了です。手続きに関する手数料は無料です。書類は最寄の税務署で受け取るか、国税庁のサイトからダウンロードできます。
書類の記入について、若干の留意を要する項目がありますので以下で説明します。
必須ではありません。特に決めなければ空欄で構いません。
芸能関係であれば芸名、作家等ならペンネームを記入する事もできます。
実際の事業開始日を記入しなくてもまず問題ありませんが、書類の提出期限が「開業より1ヶ月以内」となってますので、提出日から遡って1ヶ月以内の日付を記入してください。
この欄に記入した業種しか行えなかったり、逆に記入した業種をかならずしなければならないという訳ではありません。便利屋などのように複数の業種が予想される場合は、主なものをいくつか絞って記入すればよいでしょう。
前項で、「個人事業者の開業届け」は完了でこのまま事業をスタートしても問題ありませんが、「税務上の特典を受けたい。」といったときの任意で行う届出や、「家族を従業員として給料を払う。」といった場合に、必要になる届出についていくつか簡単に紹介したいと思います。
以後の届出や申請についての手数料は全て無料です。また、必要な書類は、全て「個人事業の開業届書」と同様に税務署で受け取るか、
国税庁のサイトからダウンロードできます。
※書類名横の()内は各提出期限です。
所定の帳簿に正しい記帳を行っている個人事業者で、税務署長の承認を受けて「青色申告」を行うための申請書です。申請をする、しないは任意であり、自由に選択できますが、承認を受ければ、いくつかの特典を受けることができますが。申請しなければ自動的に「白色申告」となり特典はありません。特典の主なものは次の通りです。
●青色申告特別控除
最高65万円の特別控除額を所得金額から控除することができます。(正規の簿記の原則に則った記帳の場合)
●純損失の繰越しとくり戻し
事業上の損失を次年度より最高3年間まで繰越し、所得から差し引くことが認められています。前年も青色申告をしている場合には、前年分の所得から損失額を差し引くことで、所得税の還付が受けられます。
従業員(家族従業員も含む)いる場合に必要な書類です。いない場合は不要です。
給料の支給時に預かった源泉所得税は、原則翌月の10日までに納付しなければなりませんが、小規模事業者は申請することで半年ごとの納付を認められます。
給料を支払う対象がいない場合、毎月納付すること選択する場合は不要です。
原則、家族従業員に対して支払う給与は、経費として認められていません。届出することで初めて必要経費に算入することができます。青色申告を選択し、家族に給料を支払う場合は是非届け出るべきでしょう。
繰り返しになりますが、複雑で難解な手続きは殆ど無く、時間もかかりません。極端な例で言うと、「印鑑だけ持って税務署に出向き、貰った書類に記入して提出。その間約30分」という事も可能です。余った時間と労力は、存分に事業そのものに活用できます。また、事業が成長、拡大していけば、株式会社などの法人登記をし、さらなる発展を目指す事も充分可能です。臆せずチャレンジしてみてください。
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